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津波被災のピアノ [仕事]

2011年の大震災で津波に被災したピアノを何回か見る機会がありました。

私が目にしたピアノは震災後1年以上経ったピアノばかりですが、それぞれ

①被災地のお店の展示品グランドピアノ
②同じくお店の展示品アップライトピアノ
③床から20センチ程度まで浸水した個人宅のアップライトピアノ

の3台です。

①の展示品グランドピアノ、お店の人やボランティアスタッフによって真水で洗浄後、チューニングピン交換、弦交換などが行われてありました。
私が拝見した時にはこれから約半年後。それでも弦には錆が出てきていました。

②の展示品アップライトは、あえて何もしていない状態。
被災したピアノとして、泥水で真っ黒になり、弦が切れたり、鍵盤が剥がれたり、そのままの状態のもの。
そのすさまじさに、思わず息をのみました。

③の個人宅のアップライトピアノは、床から20センチほどのところまでの浸水で、底板というピアノの底の部分には泥が溜まったまま、固まっていました。
ダメージは少なかったですが、付属の自動演奏装置は電子装置なので使用不能に。弦が切れないように切れ
ないように調律には大変神経を使いました。

海水に浸かったピアノを再生するというのは本当に大変です。
ほとんどの楽器店、ピアノ工房でも断られる事が多いと思います。
私にも出来ません・・・。

①のグランドピアノについて、弦取り替えにもかかわらず錆が出ている現象についてですが、
神奈川でおつきあいのあったピアノ工房の代表の方より、こんなコメントを頂きました。

方々から断られた被災ピアノの修復を何件か引き受けられ、実際に修復を行っての見解を述べて下さいました。

『グランドピアノの場合、ピン板の底面が塗装されていない為、そこから入った海水が穴からしみ込み、
塩分が残ったままになるため、チューニングピン交換や弦交換を行ってもまた錆が出てきてしまう。
塩分を落とすため、一度真水で洗っても、水分はぬけるがどうしても塩分は抜けない・・・。
すると、錆でピンが回らなくなり、いざ回ったかと思うと突然緩く、かなり早い段階で調律不能
の状態まで行ってしまう。
修復と言っても、短期間(数か月~1~2年?)形だけでもとどめておきたい、とりあえず短い間でも
使えるようにしたいというのと、長期にわたって使用できるようにするのとでは、修理内容も大幅に
変わって来るが、被災グランドピアノを長く使っていくためには、最低限ピン板の交換が必要のようである。』

との事でした。

ピン板の交換というのは、そうそうどこの工房でも出来るものではありません・・・。
ここまでの大がかりな作業となると、対応できるところはかなり限られてくると思います。
費用も相当掛かって来ます。

被災地の復興の取り組みは本当に始まったばかり・・。
当方は内陸にあるため、震災の大きな影響は見た目にはほとんどありませんが、沿岸の被害は相当なもの。

このピアノ工房さんのような取組で修復されたピアノは、震災に耐えたピアノ・・・という事でコンサートが
行われ、被災地にある人々に希望を与えているようでした。

誰にでも出来る仕事ではないため、しっかり直すのであれば確かな技術を持っている方を選ぶという事が
とても大切だと思われます。










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